1.テレワークで社内のコミュニケーション不足が問題
テレワーク中の労働者を対象とした調査を見ると、テレワークの課題として「コミュニケーション」は大きく取り上げられています。
例えば、「テレワーク導入後の働き方に関する意識調査」(スタッフサービス・ホールディングス社)によると、テレワークで感じたデメリットとして「社内コミュニケーションが減った」ことと答えた方は45.3パーセントに上ります。
また、日本労働組合総連合会「テレワークに関する調査2020」でも、テレワーク中に感じたデメリットとして37.6パーセントの方が「上司や同僚とのコミュニケーションが不足する」ことをデメリットとして挙げています。
テレワーク中、ビジネス上のコミュニケーションは電話やメール、オンラインでの会議などに限られます。
そのため、これまでは社内で気軽に行っていた相談や報告を、メールの文章にして連絡する必要があるなど、伝える上でのハードルが高くなってしまっています。
文章のみのやりとりでは、些細な表現の違いで誤解を生んでしまうことや、認識にズレが起きてしまうことも多々あります。
また、Web会議を行っている企業であっても、会議中の発言は業務に関わる必要な話題だけにフォーカスしていて、オフィス内の対面で話していたときのような気軽なコミュニケーションが生まれにくいという状況にあります。
このように、リアルな会話やコミュニケーションをとる機会が少ないことが原因で、同僚同士が上手く関係性を構築できず孤独感を感じてしまい、やりとりに齟齬が生まれて効率性や生産性が低下してしまう可能性もあります。