1.アナログ無線機とは?その特徴と使用シーン
そもそも廃止されるアナログ無線機とはどのようなものなのでしょうか?ここでは、アナログ無線機の特徴や仕組み、使用される主な場面について解説します。
アナログ無線機の仕組みと技術的特徴
アナログ無線機は、アナログ方式を使って音声通話を行える無線機です。アナログ方式は音声の波をそのまま電波の強さに変換し、他の無線機へ飛ばすことができます。
アナログ無線機は障害物に強いという特徴を持っています。そのため、環境に左右されにくい通信手段として、建物が密集する都市部や地下など、通信インフラが整備されていない環境でも活用されてきました。
また、必要電力もそれほど多くないため、バッテリーの持ちが良いのも特徴の1つです。ただし、音声を飛ばせる距離が限られていたり、音質が悪いため聞き取りづらかったりするなどのデメリットもあります。
使用される主な場面
アナログ無線機が使用される主な場面として、災害時における緊急連絡手段や運転者との連絡手段として挙げられます。災害時は多くの人が家族・友人の安否確認を行うために電話をかけようとするため、通信インフラが混雑する状況に陥りやすいです。そのため、多くの自治体や企業では災害時の通信手段として活用されてきました。
また、障害物があっても音声を届けやすいことから、イベント運営や警備、工場・倉庫内での連絡手段としても用いられています。