アナログ無線機とは?2024年のデジタル化を見据えた対策も紹介|法人携帯テレニシ.biz

アナログ無線機とは?2024年のデジタル化を見据えた対策も紹介

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  • アナログ無線機とは?2024年のデジタル化を見据えた対策も紹介
  • アナログ無線機は主に業務用として活用されてきましたが、2024年12月1日をもって350MHz帯と400MHz帯が使えなくなります。アナログ無線の廃止は元々2022年11月30日に予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響もあり2024年に延期されました。


    実際に営業所やその他の事業拠点でアナログ無線機を活用している事業者は、廃止されるまでにデジタル無線へ移行する必要があります。そこで今回は、アナログ無線機の特徴について解説しつつ、デジタル無線機との違いや法的制約、2024年以降の対応策について解説します。アナログからデジタルへの移行をお考えの方や、ITを活用した通信手段への関心がある方は、ぜひ参考にしてみてください。

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1.アナログ無線機とは?その特徴と使用シーン

そもそも廃止されるアナログ無線機とはどのようなものなのでしょうか?ここでは、アナログ無線機の特徴や仕組み、使用される主な場面について解説します。

アナログ無線機の仕組みと技術的特徴

アナログ無線機は、アナログ方式を使って音声通話を行える無線機です。アナログ方式は音声の波をそのまま電波の強さに変換し、他の無線機へ飛ばすことができます。


アナログ無線機は障害物に強いという特徴を持っています。そのため、環境に左右されにくい通信手段として、建物が密集する都市部や地下など、通信インフラが整備されていない環境でも活用されてきました。


また、必要電力もそれほど多くないため、バッテリーの持ちが良いのも特徴の1つです。ただし、音声を飛ばせる距離が限られていたり、音質が悪いため聞き取りづらかったりするなどのデメリットもあります。

使用される主な場面

アナログ無線機が使用される主な場面として、災害時における緊急連絡手段や運転者との連絡手段として挙げられます。災害時は多くの人が家族・友人の安否確認を行うために電話をかけようとするため、通信インフラが混雑する状況に陥りやすいです。そのため、多くの自治体や企業では災害時の通信手段として活用されてきました。


また、障害物があっても音声を届けやすいことから、イベント運営や警備、工場・倉庫内での連絡手段としても用いられています。

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2.アナログ無線機とデジタル無線機との違い

アナログ無線機とデジタル無線機は発信方法の違いにより、機能性や運用面にもさまざまな違いがみられます。

通信品質と通信距離の違い

アナログ無線機は特徴でもご紹介したように、障害物があるエリアでも電波が届きやすいですが、デジタル無線機の場合は直線的に電波を飛ばしているため、通信距離で言えばデジタル無線の方がより遠くへ飛ばせます。ただし、そこまで大きな差が生まれているわけではありません。これは、デジタル無線機にはノイズをカットする機能が搭載されており、通信距離が遠くなることで届けたい音声が弱まってしまい、カットされる場合があるためです。


通信品質に関しては、ノイズカット機能によってクリアな音質を実現できることからデジタル無線機の方が優れています。近年はノイズカット機能だけでなく、デジタル処理機能やスピーカーなどの各部品の性能も上がっていることから、音質にも良い影響をもたらしているといえるでしょう。

バッテリー消耗と耐久性の比較

無線機のバッテリーはアナログ無線機の方が持続するといわれています。これは、アナログ無線機の電波を送受信する仕組みが単純であるため、余計に消耗せずに済んでいるからだと考えられます。デジタル無線機は電波を送信する際に、0と1のデジタル信号に変え、受信した際に再びデジタル信号を音声の波形に変換することから、バッテリーは消耗しやすいです。


なお、アナログ無線機の耐用年数はおおむね10年程度となりますが、近年は性能も安定しており、劣化による更新時期が延びているケースも多いです。場合によっては導入から15年程度問題なく使用できているケースもあります。

セキュリティや通信の秘匿性の違い

無線機において、通信を傍受されたり混線に巻き込まれたりするケースもあるでしょう。こうした通信リスクは、アナログ無線機の方が起こりやすいです。アナログ無線機は決められた周波数を元に電波を発信しているため、周波数が特定されてしまうと簡単に傍受されてしまいます。


デジタル無線機は万が一周波数が第三者に知られてしまったとしても、各ユーザーでコードを設定していれば不正傍受を防止できます。また、デジタル無線機のモデルによっては秘匿性をより高めた機能が備わっている場合もあり、傍受されるリスクは低いです。


混線に関しても、アナログ無線機に比べれば安全性は低くなります。ただし、デジタル無線機でも混線をするリスクはゼロではないため注意してください。

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3.アナログ無線機の法的制約と2024年以降の対応策

これまで災害時の緊急連絡手段や業務用として活用されてきたアナログ無線機ですが、総務省の「周波数割当計画」が変更されたことを受け、使用期限が決定しました。ここからは、アナログ無線機の法的制約と2024年以降の対応策についてご紹介します。

使用期限と法的リスク

アナログ無線機の使用期限は2024年11月30日までです。12月1日以降からはアナログ無線機の一部周波数(350MHz・400MHz)が使用できなくなります。


法令上、万が一2024年12月1日以降に350MHz・400MHzの周波数を使ってアナログ無線機を利用した場合、電波法違反となり、違反行為をした人に対して1年以下の懲役、または100万円以下の罰金が課される可能性(※電波法第110条に記載)もあるため、注意が必要です。

デジタル化へのスムーズな移行を成功させるためのポイント

2024年12月1日以降からアナログ無線機の一部周波数が使えなくなることから、これまで使用していた事業者の中にはデジタル無線機への移行をお考えの方もいるかもしれません。スムーズな移行を実施させるためには、以下のポイントを押さえつつ準備を進めていきましょう。

アナログ無線機からデジタル無線機へ移行する流れ

デジタル無線機へ移行する場合、まずは地域を管轄している総合通信局などにアナログ無線の廃止届を提出し、デジタル無線の使用許可を取得するための変更申請を行います。申請に必要な書類は総務省のホームページから一式をダウンロードすることが可能です。なお、認定を受けたデジタル無線機を選ぶことで、法令遵守や通信の安全性がより確保されるでしょう。

デジタル化なら無線機以外の選択肢もある

アナログ無線機からデジタル化に移行する場合、デジタル無線機以外の選択肢を取ることも可能です。例えば、効率化やコストを考え、IP無線アプリを導入することが挙げられます。


IP無線アプリは、大手通信キャリアのネットワークやWi-Fiなどのインターネット回線を活用した音声ツールです。距離や障害物の有無などに関係なく、遠隔地からでもリアルタイムに音声を届けられます。IP無線アプリはスマホやタブレット端末を活用することになるため、無線機を新たに購入する必要もありません。


ただし、個人が所有する端末だとセキュリティリスクや通信費がかかりやすいなどのデメリットもあります。こうした問題を解消するなら法人携帯と組み合わせるのがおすすめです。法人携帯なら個人携帯に比べてお得な料金プランで利用でき、なおかつセキュリティ対策やウイルス対策も整っています。

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4.Buddycomで実現する現場のDX—デスクレスワーカーのコミュニケーション革命

IP無線アプリにもさまざまな種類がありますが、機能性が高く利用実績が豊富なアプリを選ぶのがおすすめです。中でも「Buddycom」は利用企業が1,000社以上で、利用継続率は99.6%を誇ります。安定した通信環境を確保しながら、多機能なコミュニケーションツールとして活用していただくことが可能です。


Buddycomは業務中スマホを触らなくても無線でコミュニケーションが取れるよう、フロントラインワーカーの業種や職種に適した周辺機器を多数用意しています。例えば、Bluetoothマイクと耳掛けイヤホンのセットやヘッドセット、スピーカーマイクなどです。また、グループ通話やライブキャスト機能に加え、トランシーバー翻訳機能や音声を自動でテキスト化する機能など、利便性の高い機能も備わっています。


従来のアナログ無線機と同様に一斉通話が可能になっており、ユーザー数・グループ数の制限なしに利用できることから、運送業界でも導入されています。Buddycomによって、車両の位置情報やドライバー・運行管理者の情報をリアルタイムで共有することも可能です。

法人携帯なら「法人携帯テレニシ.biz」がおすすめ!

Buddycomを利用する際にはアプリを入れる端末が必要となりますが、先にもご紹介したように法人携帯と組み合わせるのがおすすめです。法人携帯で特におすすめしたいのが、「法人携帯テレニシ.biz」になります。


法人携帯テレニシ.bizは、通話のみで利用する場合のかけ放題プランやセキュリティ強化、導入後のアフターフォローなど、法人が利用する際に便利なサービスを提供しています。担当営業車とアカウント部署で対応しており、最低でも2名体制でサポートしていることから、安心してご相談いただけます。また、お客様のご要望に合わせて、最適な料金プランやおすすめの機種をご提案することも可能です。


無料でお見積もりにも対応しているので、お気軽にお問い合わせください。

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5.アナログ無線をお使いの方はデジタル無線への移行をお早めに!

アナログ無線機は2024年12月1日以降から一部周波数が使えなくなり、間違えて使用した場合でも罰則の対象になってしまいます。現在アナログ無線機を活用されている方は、デジタル無線への移行がおすすめです。


なお、デジタル無線機への移行も可能ですが、場所や規模を問わず使用できる「IP無線アプリ」の使用もおすすめです。IP無線アプリを事業規模で導入する際は、法人携帯も併せて導入をご検討ください。

【参考】

※2024年11月26日時点での情報であり、最新の情報とは違う場合がございます。

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