1.自社の運転者の安全運転意識向上が重要な理由
そもそも、運転者の安全運転に対する意識をなぜ高めないといけないのでしょうか。あげればきりがないほど理由はありますが、ここではとくに大切な3つの理由をご紹介します。
ポイントは自社の運転者の安全運転意識が低いと、企業が何かしらの損をする点です。1つずつ見ていきましょう。
マナーの悪い運転は企業イメージを悪化させるから
運転者の安全運転意識向上が重要な理由の1つ目は、マナーの悪い運転が企業イメージを悪くするからです。運転者の安全運転意識が低いと、自分勝手で乱暴な運転になります。
周囲からは「従業員にまともな教育をしていない会社」「あの会社には仕事を頼みたくない」などのマイナスイメージを持たれる可能性があるでしょう。
物事の第一印象を決める要素の半分以上は見た目といわれています。
近年はあおり運転に対する注目度が高まるなど、自分の運転に対する他人の目は非常にシビアです。
運転者の運転に対するイメージはそのまま企業のイメージになります。一度根付いた悪いイメージは簡単に払拭できませんので、最初に好印象を与えるためにも運転者の安全運転意識は高めておく必要があります。
事故が起きれば多大な損害をもたらすから
運転者の安全運転意識向上が重要な理由の2つ目は、事故が起きると多大な損害がもたらされるからです。
自分勝手で乱暴な運転は事故の可能性を高めます。ここでいう事故とは、交通事故はもちろんトラックの荷崩れなども含みます。
一度、事故が起きると、人身・物損事故を問わず多大な損害がもたらされ、誰も得をしません。
さらに、企業の車などであれば無事故が当たり前と思われていることもあるため、物理的な損害よりも事故によって悪いイメージを持たれることによる損害の方が大きくなるケースもあります。
たとえば、交通事故現場に企業のロゴが入った普通車が止まっていたら、事故原因がわからなくても「しっかりと運転の教育をしているのかな」と思ったことはありませんか。
このように思われた時点で企業は大きなマイナスイメージです。事故を起こすような会社に仕事を頼みたいとは思わないでしょう。
事故は原因や過失の有無を問わず企業に多大な損害をもたらします。対策は予防しかありませんので、企業は運転者に安全運転を意識させ続けなければなりません。
エコドライブにつながり燃料コスト削減が期待できるから
運転者の安全運転意識向上が重要な理由の3つ目は、エコドライブによるコスト削減が期待できるからです。
エコドライブで大事なポイントの1つに法定速度の遵守があります。
法定速度を守って走行していると、回転計(タコメーター)の針はグリーンゾーンと呼ばれるメーカー推奨の範囲内に収まることが多く、この状態がいわゆるエコドライブの状態です。
エコドライブは燃費を向上させ、近年価格の高騰で企業を苦しめている燃料コストを削減する効果があります。
また、エコドライブは排気ガス排出量を抑えた周囲に優しい運転です。そのため、外からのイメージもよく、「環境に配慮したエコな企業」というイメージから新たな仕事を獲得できるきっかけにもなります。
運転者の意識を変えるだけでコストを抑え収益アップが見込めるのですから、実践しない手はないでしょう。