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IT点呼キーパー|運行管理者の選任と届出のポイント

運行管理者の選任と届出のポイント

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  • 2020年から流行している新型コロナウイルスの影響により運行管理者試験が延期され、運行管理者の選任予定が大幅に狂ってしまい、困惑されている事業者の方も多かったのではないでしょうか?
    また、2021年(令和3年)から全面的にCBT試験で行われることが決定しております。
    運行管理者の確保と運行管理者の業務負荷軽減は、多くの自動車運送事業者にとって早急に改善を図りたい重要課題の一つとなっており、常に頭を悩ます問題として意識されていることと思います。
    今回は、新しく変わる運行管理者試験の紹介と運行管理者の選任の要点と補助者についてまとめましたので、運行管理者の選任の参考にして頂ければ幸いです。
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新しく変わる運行管理者試験(CBT試験)について

初めに、新しく変わる運行管理者試験(CBT試験)について紹介させていただきます。
今後、試験を受講する際のご参考になれば幸いです。

従来の運行管理者試験が筆記試験とCBT試験の2種類から選択できましたが、令和3年の運行管理者試験からCBT試験のみの実施に変更されます。
CBT試験とはComputer Based Testingの略で、試験センターに行って、問題用紙やマークシートを使用せず、パソコンの画面に表示される問題を見てマウス等を用いて解答する試験です。

申請方法も書面がなくなり、インターネットからのみとなります。
過去に試験と同じところとして、試験種類は旅客、貨物の2種類あり、試験科目も道路運送法、貨物自動車運送事業法、道路運送車両法、労働基準法などの法令等並びに運行管理者の業務に関し必要な実務上の知識及び能力について出題されます。

2021年は受付期間が6月7日~7 月14日になりますので、是非、受講してみてください。

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運行管理者選任の目的と業務内容

自動車運送事業者には、安全かつ確実な自動車輸送を遂行する為に、事業者に代わって運行管理業務を行う運行管理者を選任することが義務付けられています。(道路運送法第23条、貨物自動車運送事業法第18条)
すなわち、運行管理者の選任は「自動車輸送の安全運行の確保と交通事故の防止を図ること」が目的となっています。
運行管理者には、これ以外にも事業者と運転者のパイプ役となって、常に安全で明るい職場環境を築いていく事が求められています。それ故、運行管理者の業務は多岐にわたり、事業経営にとって非常に重要なものとなっています。
運行管理者が行う業務は、運輸規則または安全規則に規定されており、運行管理業務を遂行する為に必要な権限を運行管理者に付与することが義務付けられています。
(道路運送法第23条の5、運輸規則第48条、貨物自動車運送事業法第22条・第35条・第37条、安全規則第20条・第22条・第34条)

運行管理者の業務として、以下のものがあります。

  • 事業用自動車の運転者の乗務割の作成(乗務指示・調整)
  • 休憩・睡眠施設の保守管理
  • 運転者の指導及び監督
  • 点呼の実施(運転者の疲労・健康状態等の把握と安全運行の指示)
  • 補助者の指導及び監督
  • 事業者への助言 など

この様に運行管理者は、幅広い業務をこなしながら、事業者と運転者のパイプ役となって円滑な事業経営を推進していく重要なポジションである為、選任にあたっては、事務的な管理能力だけでなく、責任感やコミュニケーション能力も考慮する事が必要になってきます。
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運行管理者になるための資格要件

運行管理者になる為には、運行管理者資格者証の交付を受けている必要があります。
運行管理者資格者証の交付を受けるには、次の2通りの方法があります。

(1)運行管理者試験(国家試験)に合格した者

先程も紹介しました運行管理者試験になります。受験資格は以下の通りです。


受験資格

  • 事業用自動車の運行の管理に関し1年以上の実務経験を有する者
  • 国土交通大臣の認定する基礎講習(独立行政法人事故対策機構NASVAが開催する基礎講習)を修了した者

(2)一定の実務経験及びその他の要件を満たした者(一般貸切旅客自動車運送事業を除く)

要件は以下の通り。
運行管理を行おうとする事業と同種類の事業用自動車の運行管理に関し5年以上の実務経験を有し、且つその間に国土交通大臣の認定する運行の管理に関する講習を5回以上※受講した者

※少なくとも1回は基礎講習を含むこと。
※同一年に基礎講習及び一般講習を複数回受験した場合でも1回とみなす。

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運行管理者の資格を取得するメリット

運行管理者試験は国土交通省が認定する国家試験です。
本章では、運行管理者の資格を取得することによる3つのメリットをご紹介いたします。

(1)運行管理者の資格があれば、給与アップ・昇進が期待できる

運送業では運行管理者の配置が義務付けられているため、運行管理者の有資格者は重宝される傾向にあります。また、企業によっては昇給・昇進・資格手当の支給など、給与面で優遇されるケースもあります。

(2)運行管理者の資格があれば、就職・転職の選択肢が広がる

運行管理者の有資格者は幅広い業界で重宝される傾向にあります。
企業によっては運行管理者資格の保有が採用条件という場合もあります。
また、貨物トラックの運送会社から、タクシー・バス・ハイヤーなどの旅客業への転職するなど、他業種への転職にも有利です。

(3)運行管理者の資格があれば、管理者として長く働ける

ドライバーは長時間の運行業務に携わるため、体力的にも精神的にもハードな職種です。
しかし、運行管理者はドライバーが運行業務を安全におこなえるように監督・指導するマネジメント職のため、原則内勤の職種です。そのため、長期的に働くことが可能です。
また、運送業では運行管理者の配置が義務付けられているため、有資格者は解雇の対象になりづらい傾向にあります。

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