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<アフターレポート>運行管理者様必見!業務後自動点呼制度の概要と対応のポイント|IT点呼キーパー

<アフターレポート>運行管理者様必見!業務後自動点呼制度の概要と対応のポイント

時事ネタ
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  • 2023年1月より、自動車運送事業者は業務後自動点呼を実施できるようになりました。乗務を終了したドライバーに対する点呼を自動化することで、運行管理の高度化はもとよりドライバーや運行管理者の働き方改革につながるとして期待されています。


    業務後自動点呼の導入にあたっては、自動で点呼を行うための点呼機器に関する要件や認定制度について知ることが大切です。そこで弊社テレニシは、2023年2月13日に業務後自動点呼に関するウェビナーを開催しました。


    本記事では、ウェビナーで解説された業務後自動点呼という制度の概要と、対応のポイントについてご紹介します。


    はじめに、弁護士法人天満法律事務所の前川氏にご登壇いただきました。

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業務後自動点呼という制度の概要

まず業務後自動点呼とはそもそも何なのか?自動車運送事業者向けに国土交通省から出されている「業務後自動点呼実施要領」をベースに解説します。

業務後自動点呼とは?

業務後自動点呼は、3つの要素からなる点呼です。


1つ目は、本実施要領に定められた要件を満たすと認定を受けた機器だけを使用して、当該事業者の営業所または営業所の車庫において乗務を終了した後に行うことです。


2つ目は、運行管理者は点呼に立ち会う必要はありませんが、非常時、例えば機器が故障するなどして自動点呼ができなくなった場合や、アルコールが検知された場合に常に対応できる体制が必要になります。


最後に、事業者に関する制限はありません。Gマークの取得、あるいは過去3年間の行政処分歴・警告歴がないなどの制限はなく、要件を満たせばどの事業者様にもご利用いただけます。

業務後自動点呼の「条件付き」とは?

自動車運送事業者による業務後自動点呼は「条件付き」で認められています。


この「条件付き」とは一体何なのか?


人の対応が全くいらない、機械だけで全てが完結する完全自動化ではない、ということです。非常事態の際には、常に対応できる体制を整備しておく必要があります。

業務後自動点呼の効果

業務後自動点呼の効果は、大きく3つ挙げられます。


1つ目は、人的ミス減少による点呼の確実性等です。点呼の際の記録を機械によって正確に行う、あるいはアルコール検知器による検知についても正確に記録をすることで、人的ミスの減少につながります。


2つ目は、ドライバー・運行管理者の長時間労働の是正です。業務後自動点呼の実証実験の結果を後述でご紹介しますが、かなりの労力が削減されたという結果が出ています。


そして3つ目は、新型コロナウイルス等感染症の予防です。接触が少なくなり、感染症を予防できるという効果があります。

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業務後自動点呼を実施するための要件

業務後自動点呼は「業務後自動点呼要領」を満たす機器、業務フローを運用することで、条件付きで点呼を自動化することが可能になる点呼方法です。


まずはじめに、自動で点呼を行うための点呼機器を準備しましょう。運行管理高度化検討会のWebサイトに認定を受けた機器がリストアップされているので、その中からを機器を用意する必要があります。


次に、業務後自動点呼実施要領で定められた要件を満たすよう点呼場所・点呼の運用ルールを整備しましょう。本実施要領に関する要件を以下4つのパートにわけてご紹介します。


  • 業務後自動点呼に使用する機器・システムが満たすべき要件
  • 業務後自動点呼を実施する場所が満たすべき施設・環境要件
  • 業務後自動点呼の運用上の遵守事項
  • 業務後自動点呼を実施するための手続き

業務後自動点呼に使用する機器・システムが満たすべき要件

1つ目の要件は、基本要件の4点です。

  1. アルコール検知器による測定の様子と結果を画像で記録保存できる機能
  2. ドライバーからの報告事項を電子的な方法で記録できる機能。音声の記録や、録音された音声をテキストに変換して保存する等のシステムを想定
  3. 管理者側からの伝達事項をドライバーに伝える機能
  4. 点呼の実施予定や結果を確認できる機能

2つ目の要件は、なりすまし防止にかかる1点です。

  1. 顔認証、静脈認証などを用いて点呼前とアルコールチェックをする前に確実に本人であると判定する機能

3つ目の要件は、運行管理者の対応が必要となる際の警報・通知にかかる3点です。

  1. 酒気帯びを検知した段階で運行管理者が気付くように通知をした上で、点呼を完了させないようにすること
  2. 点呼予定時刻から一定時間経過した場合の通知
  3. 点呼が正常に行われない限りは点呼完了しないこと
    ※機器が故障した場合に、その機器が自己診断をできるようになっていることが望ましい
    ※補助者ではなく運行管理者に通知をすること

業務後自動点呼を実施する場所が満たすべき施設・環境要件

運送事業者としては重要になってくるのが、「なりすまし」を防止するための環境を整える点です。具体的には、天井などに監視カメラを備えて全体を撮影する必要があります。

業務後自動点呼の運用上の遵守事項

事業者、運行管理者等にかかる遵守事項は以下7点です。

  1. 業務後自動点呼を行うことを規定化し、それを事前に周知
  2. 機器・システムが正常に動くように点呼前に動作確認・保守点検を実施
  3. 点呼機器の持ち出しができないような措置を設計
  4. 機器の使用方法・緊急時に運行管理者に伝える方法を予めルール化して周知
  5. 点呼未実施の防止
  6. 点呼機器の使用方法などについての教育指導を実施
  7. 携行品の返却を受ける体制を、機器に頼らず独自に整備

非常時の対応にかかる遵守事項は以下4点です。

  1. 酒気帯びが検知された場合には運行管理者が適切な措置を講じる体制を整備
  2. 非常時の対応の点呼予定時刻経過時の措置体制
  3. 故障時の点呼実施体制について規定を整備
  4. 緊急を要する報告はドライバーから別途に報告する体制づくり

最後に、個人情報管理にかかる遵守事項1点です。

  1. なりすまし防止のために取得する顔認証・静脈認証などのドライバーの生体情報の利用目的を明示した上で、ドライバー1人ずつから同意を得る

業務後自動点呼を実施するための手続き

業務後自動点呼を実施するためには、運輸支局長宛に事前の届出を10日前にしないといけません。「業務後自動点呼の実施にかかる届出書 様式8」で一度届け出た内容を変更する場合は、変更の前に届出を再度その変更の内容を届け出ること。そして業務後自動点呼を終了する場合は、終了した後に遅滞なく届け出をします。


業務後自動点呼の実施にかかる届出書(様式8)

業務後自動点呼の実施にかかる届出書 様式8

【出典】:業務後自動点呼が実施できるようになります!|国土交通省(参照2023-04-03)


この様式8に加えて添付すべき「業務後自動点呼の実施に係る宣誓書」を使えば、記入漏れがありません。


業務後自動点呼の実施に係る宣誓書

業務後自動点呼かかる宣誓書

【出典】:業務後自動点呼が実施できるようになります!|国土交通省(参照2023-04-03)

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「条件付き」自動点呼に限定された背景

先立って行われた実証実験 では運行管理者の立ち会いは不要でしたが、全事業者が自主的に運行管理者をすぐに対応できる場所に待機させていました。また、機器の異常発生やアルコール検出時、携行品の回収にも関わっていました。


実証実験のヒアリング結果によると、補助として使用することで完全無人化ではなくても十分な導入の効果を得られたということです。一方で、機器異常やトラブル対応は機械だけでは難しいことがわかったため、現時点では「条件付き」の自動点呼になっています。文字情報や音声では細かい情報は伝わりにくいという課題のほか、積み荷の状況、苦情の対応はもとより携行品管理や回収についても対面でないと難しいという声があがりました。


非常に優れた点として、本人確認、酒気帯び検知や点呼結果の記録の確実性についてポジティブな結果がありました。自動点呼機器に習熟するまでの期間は1日、長くても2週間で、非常に簡単に導入できることが分かっています。

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運送業界の今後

運行管理の高度化検討会では、遠隔点呼、乗務前と乗務後の自動点呼、運行指示者の一元化、運行時以外の運行管理業務の一元化を大きな検討テーマとして掲げていてます。これらは運送業界における働き方改革の一環で出てきたものです。


遠隔点呼は2022年4月1日から実施されていますが、今後は届出だけで実施できる運用への切り替えが予定されています。また2024年の4月1日以降は、今まで事実上猶予されていた時間外の規制が運送業界にもやってくるので、さまざまな制度を駆使しながら働き方改革に対応しましょう。


続いて、弊社・テレニシの吉田が登壇しました。

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クラウド型点呼システム「IT点呼キーパー」の紹介

ここでは、運送業の働き方改革を実現するためにおすすめのシステムを3つご紹介します。

IT点呼キーパー

弊社・テレニシが提供するIT点呼キーパーは、対面点呼・電話点呼・IT点呼・遠隔点呼・スマホ点呼の5つの点呼が一括管理できる総合クラウド型点呼システムです。離れた場所にいながらドライバーと運行管理者同士が顔を見ながら点呼を行えます。


IT点呼キーパーは自動点呼機器にはまだ認定されていませんが、点呼結果をクラウド一括管理できるので、「業務効率化」「人的負担の軽減」「虚偽報告の防止」が可能です。


国土交通省より過労運転防止に資する機器として認定を受けており、昨年の2022年12月時点で4,800拠点の事業者様にご導入いただいてます。


IT点呼キーパーの特徴は以下4点です。

  1. 画面操作が簡単で使いやすい
  2. 点呼時にアルコールが検出された場合、即座に運行管理者に通知される
  3. 点呼簿が見やすい
    免許証の有効期限も表示されるので免許書更新の周知も可能
  4. 連携機器が充実している
    ※2023年3月時点で4社8機種のアルコール検知器、4社7種類の体表温計・自動血圧計と連携可能

今後も世の中の飲酒運転をなくしたいという製品コンセプトのもと、全国の運送事業者様の業務効率化や健全な経営をサポートしていく所存です。

まとめ

いかがでしたしょうか?

本記事では、「【運行管理者の皆さま必見!】業務後自動点呼で業務効率化セミナー」のアフターレポートをご紹介させていただきました。


自動車運送業者の皆さまにとって話題の制度ではあるものの、国土交通省の資料を読むだけではよくわからない、正確な情報を専門家に説明してほしい、関心があるがどう環境整備を進めればいいか分からない…このような方に向けて本ウェビナーを開催しました。


弊社テレニシでは、幅広い業種の方に向けて業務効率化のヒントになる無料ウェビナーを開催しています。ウェビナーに参加したいという方はぜひご覧ください。


また、業務後自動点呼に関する情報収集がしたい方向けに特設ページをご用意しています。ぜひこちらも併せてご覧ください。

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