ロジスティクス導入で輸送コスト削減・業務効率の向上へ
時事ネタ

- トラック運送業界は「安全で安心な輸送サービスを提供し続けること」が社会的使命であり、常に「安全」を最優先課題とされています。
運送業界の主役のトラック事業は、自然災害が発生した際には支援物資の輸送・新型コロナウイルス感染症により物流の維持が求められた際には日本のライフラインとして活躍しています。
ここではそんな運送業界の視点から、物流の中で良く耳にしたことがある「ロジスティクス」というものについて紹介したいと思います。
ロジスティクスとは?
ではロジスティクスとはどういう意味なのでしょうか?
そもそもロジスティクスという言葉は軍事用語で後方支援という意味合いで使われ、それがビジネス用語に転じたといわれております。
簡単に説明するとロジスティクスとは、物流において生産地から消費地までの全体最適化を目指すシステムです。
つまり物流の過程の中で一番効率的で無駄のないよりよいものを選んでいきましょうという考え方になります。
運送業界においても燃料・タイヤ・修理費の低減、従業員の健康管理を徹底して事故防止、IT点呼システムの導入による社内業務の効率化などで輸送費を削減することができます。
ただし安全第一を優先にした業界でもあるので双方にとって一番良いものを選択しなければなりません。
ましては大幅な人件費カットからコスト削減のやり方で成功してもドライバーにかかる負担が増加し、事故を起こしてしまっては意味がありません。
しっかりとした運営と全体的な数字の見える化をして従業員に働きやすい環境を作ることもロジスティクスでの業務効率化につながると思います。
物流の基本5大機能について
ロジスティクスを説明する際に、欠かせないのは物流の一連の流れになってきます。
物流には基本となる機能があり、それを物流5大機能と呼んでいます。それが「輸送」「保管」「荷役」「流通加工」「包装」です。
お客様から商品の「発注」があると販売者は商品を「受注」します。そこから物流センターの在庫確認、梱包作業、在庫がなければ別の物流センターから輸送などが入り「出荷」、お客様へ「入荷」という流れになります。
この過程にロジスティクスを導入していくことが今の物流の中で重要になっております。
さらにITが発達した今では、この基盤に「情報」が入り、物流6大機能と呼ばれることが多く、ますます効率化・コスト削減を図るには大事になっています。
ロジスティクス導入による主な効果と現状
ロジスティクス導入による目的として以下の4つに効果的であると分析できます。
- 品切れ防止
- 在庫の適正化
- 物流の効率化
- コスト削減
特に運送業界だと物流の効率化とコスト削減が大きく影響してくるところです。
しかし日本の運送業界でロジスティクスという経営管理を導入している企業がまだまだ少ないことが現状です。
その理由としてはまだまだロジスティクスという新しい考え方が浸透していないことや専門知識を所有している人が少ないことです。
まして若手人材不足に悩まれている運送業界からするとロジスティクのような考え方になじみがないことも把握できます。
物流全体的にですが、未来に向けて多種多様化しているサービスや顧客に合わせた対応、新しい業務のノウハウの導入が急務になっています。