
グリーン経営とはどういう取り組みなのか?
グリーン経営とは、環境負荷の少ない事業経営を指し、自主的・計画的に環境保全に向けた対策を進めながら経営面での営利性を追求する経営のことです。グリーン経営に取り組むことは、環境問題も経営課題の1つとして積極的に取り組み、企業の社会的責任を果たすことにも繋がります。
グリーン経営では、環境保全に対する自主的な目標設定と取り組み、その結果の点検・評価、見直しというPDCAサイクルを回すことが基本です。グリーン経営のコンセプトは、ISO14001(環境マネジメントシステムに関する国際規格)認証の取得がコスト面で難しい中小規模の事業者であっても、環境改善に向けた目標設定やその評価を容易にし、環境保全活動を進めやすくするために生まれました。
グリーン経営認証制度
そこで国土交通省の協力のもと整備されたのが、環境保全を目的にした取り組みを行っている運輸事業者を対象とした「グリーン経営認証制度」です。ここでいう運輸事業者とは、トラック、バス、タクシー事業、旅客船、内航海運、港湾運送、倉庫業を含みます。
グリーン経営認証制度は、公益財団法人交通エコロジー・モビリティ財団(以下、交通エコモ財団)が認証機関となり、グリーン経営推進マニュアルをもとに一定レベル以上の取り組みを行う事業者を審査の上、認証・登録を行う制度です。
グリーン経営認証は、運輸部門において実効性のある環境対策として政府から評価されています。
トラック運送業におけるグリーン経営推進チェックリスト
トラック運送業では燃費向上によってコスト削減を図る観点から、エコドライブの実施や低公害車の導入による排出ガスやCO2排出量の削減、自動車の点検整備などがグリーン経営を推進する代表的な取り組みです。
簡易的なグリーン経営推進チェックリストも用意されています。チェックリストの大項目は具体的には次の6つです。
- 環境保全のための仕組み・体制の整備
- エコドライブの実施
- 低公害車の導入
- 自動車の点検・整備
- 廃車・廃棄物の排出抑制、適正処理およびリサイクルの推進
- 管理部門(事務所)における環境保全の推進
チェックリストが用意されていることから、新たに取り組む事業者にとっても分かりやすい制度と言えるでしょう。