点呼を実施するタイミングは主に3回
点呼の実施タイミングは以下の3つがあります。
それぞれにおいて、点呼の内容が異なりますので1つずつ詳しく見ていきましょう。
業務前点呼
業務前点呼とは、業務前または車両へ乗務する前に行う点呼です。
どのくらい「前」に行うかについてのルールはありませんが、不正防止の観点から業務開始の5~10分前に行うのが一般的です。
業務前点呼はドライバーと運行管理者が対面で行うことを原則とし、出張や宿泊を伴う運行などにより対面で実施できない場合は電話やアプリを使った点呼が認められています。
業務前点呼で運行管理者は以下の3点について、ドライバーに報告を求め確認をしなければなりません。
- 酒気帯びの有無(アルコール検知器を使用して行うこと)
- 疲労・疾病、その他の理由で安全に乗務できないおそれの有無
- 日常点検の結果
さらに、運行管理者は運行の安全確保に必要な指示をドライバーにすることとされています。
業務後点呼
業務後点呼とは、1日の業務終了後、車両を車庫など所定の場所に駐車したあとに行う点呼です。
業務後点呼も不正防止の点から、車両を駐車後速やかに、具体的には10分以内を目安に行うこととされています。
業務後点呼での主な確認事項は以下の通りです。
- アルコール検知器を用いた酒気帯びの有無
- 1日の運行状況
- 乗務した自動車の状況
- 事故や異常があった場合、その報告
中間点呼
中間点呼とは、業務前点呼と業務後点呼の両方を対面で行えない場合に、乗務の途中で1回以上行わなくてはならない点呼のことです。
中間点呼は2泊3日以上の運行における「最初の日と最後の日以外の日」に行います。
例えば2泊3日運行の場合、初日は業務前点呼、3日目は業務後点呼を対面で行えますが、2日目は丸1日事業所から離れていて対面での点呼が行えないため、中間点呼をしなければなりません。
この場合、2日目については 乗務前点呼、乗務後点呼を電話やアプリなどを使用して行う必要があります。
また、運行中にも1回以上の点呼(中間点呼)が必要です。
したがって、2泊3日運行の場合の点呼回数は以下のようになります。
- 1日目:業務前点呼(対面)+業務後点呼(非対面)
- 2日目:乗務前点呼(非対面)+中間点呼(非対面)+乗務後点呼(非対面)
- 3日目:業務前点呼(非対面)+業務後点呼(対面)
このように、最低でも計7回の点呼が必要です。
中間点呼は基本的に非対面型の点呼となるため、電話やアプリなどを使用して行います。
点呼内容は業務前点呼・業務後点呼と基本的に同じです。