自動運転レベルとは?各レベルの定義や法的動向について解説|IT点呼キーパー

自動運転レベルとは?
各レベルの定義や法的動向について解説

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  • 運転席に座りながらハンドルには手を触れず、景色を見渡しながら車を走らせるテレビCMを見て、自動運転が当たり前になる日は近いと感じる方も多いのではないでしょうか。


    今回は運送業界が抱える人手不足を解消すると期待されている自動運転について、運転の主体が人か車かによってランク付けされた自動運転レベルと実用化に向けた法律上の問題点についてご紹介します。


    この記事を読むと、自動運転が運送業界に及ぼす影響と実用化への課題点が分かります。最後までご覧ください。

自動運転レベルとは? コラム1画像

自動運転レベルとは?

自動運転とは、以下のように定義されています。

(引用)
運転者ではなくシステムが、運転操作に関わる認知、予測、判断、操作の全てを代替して行い、車両を自動で走らせること。

【出典】:「自動運転車両の呼称」資料3-4|国土交通省(参照2024-06-25)

左右にスライドすると画像を見ることができます。

自動運転レベル1:「運転支援」 コラム2画像

自動運転レベル1:「運転支援」

自動運転レベル1についてご紹介します。ポイントは以下のとおりです。


  • ドライバーが主体となって運転する
  • ドライバーの運転を支援する機能を有している
  • 対応車両は「運転支援車」と呼ばれる

自動運転レベル1の定義・機能

自動運転レベル1の車両は「運転支援」ができることと定義されています。ゆえに、運転操作のメインは人です。


レベル1による運転支援は、アクセル・ブレーキ操作またはハンドル操作のいずれかを部分的に自動化し、縦方向もしくは横方向の動きをアシストします。

代表的な機能として以下のものがあります。


  • 衝突被害軽減ブレーキ
  • 前車追従機能(ACC)
  • 車線逸脱防止機能(LKAS)

衝突回避はもちろん、車間距離の保持や車両のふらつきを監視し、周囲の人や車に不安を与えない運転ができます。頻繁な加減速が必要な渋滞時には疲労軽減にも一役買ってくれるでしょう。

自動運転レベル1の市販車

2021年11月から国産新型車には衝突被害軽減ブレーキの搭載が義務化されています。その他車種への衝突被害軽減ブレーキの搭載義務化時期は以下のとおりです。

国産車 輸入車
新型車 2021年11月 2024年7月
継続生産車 2025年12月 2026年7月
自動運転レベル2:「部分運転自動化」 コラム3画像

自動運転レベル2:「部分運転自動化」

自動運転レベル2についてご紹介します。ポイントは以下のとおりです。


  • ドライバーが主体となって運転する
  • ドライバーの運転を支援する「高度な機能」を有している
  • レベル1同様、対応車両は「運転支援車」と呼ばれる

自動運転レベル2の定義・機能

自動運転レベル2もレベル1と同じく「運転支援車」と定義されますので、運転は人がメインとなります。


レベル1との違いは、運転を支える機能がより高度な点です。具体的には、アクセル・ブレーキ操作とハンドル操作の両方に、自動化された機能が搭載されていなければなりません。代表的な機能として、自動追い越し機能が挙げられます。


また、レベル1の機能を組み合わせた自動運転機能はレベル2となります。車線をキープしつつ、前車に追従する機能などがレベル2の一例です。

自動運転レベル2の市販車

現在の自動車業界では、自動運転レベル2=ハンズオフ(手放し)運転が可能な車と認識されています。


2024年時点で、ハンズオフ運転が可能な国産車種をまとめましたので参考にしてください。

左右にスライドすると画像を見ることができます。

自動運転レベル3:「条件付き運転自動化」 コラム4画像

自動運転レベル3:「条件付き運転自動化」

自動運転レベル3についてご紹介します。ポイントは以下のとおりです。


  • システムが運転の主体になる
  • 場合によっては人が操作をフォローする
  • 走行できる場所は限定される

自動運転レベル3の定義・機能

自動運転レベル3からは、自動運転システムが主体となって自動車をコントロールします。


ただし、レベル3では走行する領域に限りがあること、自動運転中にシステムが正常に作動しない場合に備えて、自動車を運転できる人が乗って対応できる状態にしておくことが求められます。


基本的にはシステム任せで、運転者が視線を前方から外しても問題ないことから、レベル3はアイズオフ運転が可能な車と認識されており、高速道路でのみ使用が可能です。

自動運転レベル3の市場規模

自動運転レベル3を実現するために必要なシステムはまだ価格が高いため、レベル2から敷居が高くなります。


株式会社富士キメラ総研が自動運転車の世界市場について調査した「自動運転車の世界市場を調査」によると、2030年では生産台数ベースで自動運転レベル3以上の車両は580万台程度と見込まれています。レベル2は6,176万代ほどと見込まれているので、その差は歴然です。

【出典】:自動運転車の世界市場を調査|富士経済グループ(参照2024-06-25)

自動運転レベル3の法的動向

日本では、2019年5月に道路運送車両法が改正されました。この改正で、自動運転者等の安全性を一体的に確保するために、「自動運行装置」を保安基準の対象としました。同法は2020年4月に施行され、事実上、自動運転レベル3が解禁されています。


また、損害賠償責任に関する検討もされていますが、2024年現在では迅速な被害者救済のため、自動運転レベル4までの自動運転システム利用による交通事故については、自賠法第3条に定める運行供用者責任を適用することとしています。

自動運転レベル3の市販車

市販車向けに自動運転レベル3を実装しているのは、2024年1月現在でホンダのレジェンドとメルセデスベンツのSクラス・EQSのみです。


レジェンドは100台限定のリース販売であることやコストの高さから、レベル3の市販車が大衆向けに発表されるのはまだ先となりそうです。

自動運転レベル4:「高度運転自動化」 コラム5画像

自動運転レベル4:「高度運転自動化」

自動運転レベル4についてご紹介します。ポイントは以下のとおりです。


  • 特定条件下で運転をすべてシステムに任せられる
  • 貨物、旅客輸送サービスを視野に入れた自動運転に必要なレベル

自動運転レベル4の定義・機能

自動運転レベル4は走行条件とエリアこそ限定されますが、従来の人による運転操作を自動運転システムが完全に代替すると定義されています。


人による運転操作をそもそも想定しておらず、ブレインオフ車と呼ばれています。


  • 高速道路での自動運転
  • 限定地域内での無人自動運転配送サービス
  • 限定地域内での無人自動運転移動サービス

自動運転レベル4では、これらの運転が可能となる機能が必要です。

自動運転レベル4の市場規模

自動運転レベル4は移動(バス・タクシー)、物流(トラック)サービス向けの実証実験が市販車向けより先に行われています。


走行ルートや地域を限定するため、路線バスやスクールバス、空港など広い敷地内で走行する送迎用の車両への搭載が実用性・需要が共に高いこと、実装コストがまだ高いことが理由です。


また、走行エリアが限定されていれば、国や自治体の運行許可も出やすくなると予想されており、レベル4に関しては市販車より商用車優先の開発、実用化を目指す動きが活発化しています。


さらに、2024年4月のライドシェア解禁が自動運転車の需要に影響する可能性があります。

ライドシェアによる交通事故等が増加した場合、安全性を担保できれば自動運転車の需要が大きく上がるかもしれません。


ライドシェアの解禁や解禁に伴う問題点、メリットについて詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。

自動運転レベル4の法的動向

国内では、2023年4月に施行された改正道路交通法で、自動運転レベル4による運転者不在の運転を「特定自動運行」と定義し、特定自動運行に関するルールを整備したことで自動運転レベル4の実用を解禁しています。

自動運転レベル4の市販車

2023年12月現在、市販車で自動運転レベル4が実装されている車はまだありません。


レベル4相当の運転装置は高価で販売価格が高騰しやすいこと、輸送・送迎サービス向けの車両から段階的に導入する方針であることから市販化にはまだ時間がかかると予想されます。

自動運転レベル5:「完全運転自動化」 コラム6画像

自動運転レベル5:「完全運転自動化」

自動運転レベル5についてご紹介します。ポイントは「完全自動化」です。ルートやエリア、交通状況を限定しない「自動運転レベル4」が自動運転レベル5の目指すところです。

自動運転レベル5の定義・機能

自動運転レベル5の定義は完全自動運転車です。


人が運転操作はもちろん、周囲の状況を見る必要もありません。また、レベル5はルートやエリアを特定しません。目的地を決めたら運行ルートは車任せとなります。特定のエリア内でしか動けないといったこともありません。


事故や工事、悪天候による突然の通行止めにも車が自動で迂回路を探し、見つからなければ安全な場所を見つけて停止するなどの措置を取ります。


公道を走るうえで必要なことをすべてシステムが行い、安全かつ遅れを最小限に抑えて人や物を目的地まで輸送する。それが自動運転レベル5のゴールです。

自動運転レベルの今後の動向は? コラム7画像

自動運転レベルの今後の動向は?

ご紹介した内容を加味すると、今後の自動運転は利用目的によって目指すレベルと課題が異なります。


自家用車向けにメーカーが目指すのはレベル2の標準化とレベル3の普及と予想できます。


レベル2を可能にする装置を標準装備として運転をフォローしつつ、レベル3によって運転者の長時間・長距離ドライブの負担軽減を目指すのが現実的です。また、高速道路でのシステム主体の運転が当面の目標として考えられるでしょう。


商用車では、レベル4の実用化を目指す動きが今後も続くと予想されます。


トラック、バス、タクシーなどの輸送業界における人員不足は今後も続く可能性が高いです。これは労働人口が増えないのでどうしても避けられません。


レベル4が実用化すれば、空港や大規模な商業施設(ディズニーリゾートやUSJなど)内の客の輸送を無人で行えます。


人を必要としない自動運転を企業が人件費以上にコストをかけず導入できれば、衰退の一途をたどる輸送業務の助けとなるでしょう。


また、自動運転技術において、日本は他国より大きく後れを取っています。米国や中国など、先を行く海外の技術を積極的に導入することも、早期の自動運転実用化に向けて検討が必要でしょう。

自動運転によって運送業界は変わる? コラム8画像

自動運転によって運送業界は変わる?

自動運転によって運送業界は変わるでしょうか。

結論から言うと、自動運転で運送業界が変わる可能性はあります。しかし、変わるまでには時間とお金が必要です。


運送業界にはレベル4以上の自動運転が必須です。運送業界の悩みは人手不足。人手をかけずに業務改善できなければ導入する価値がありません。


自動運転はまだレベル3すら実施できているとはいえない段階です。そのため、レベル4実用化に必要な自動運転技術の開発にはまだ時間がかかるでしょう。


また、コストがかかり過ぎてもいけません。コストをかけられるなら、現在働いている従業員の給与を上げればよいだけです。一時的にコストがかかっても、長期的視点で費用が回収できれば問題ありませんが、その段階に到達するにもまだ時間がかかると考えられます。


さらに、自動運転に安全性が担保されないと運送業界への導入は不可能です。ここでいう安全性とは、交通事故以外に荷物の破損や運送の遅延への対応なども含まれます。「自動運転車はこのような性質がある」など、ドライバーへの安全運転教育も必要になるはずです。


以上から、自動運転はあくまで運送業界活性化の一手段になり得ますが、実用化にはまだ多くの時間がかかるでしょう。

まとめ コラム9画像

まとめ

運送業界への自動運転導入は将来的には行われるでしょうが、サービス提供に役立つレベルになるまではまだ時間がかかります。その間、業務改善に向けて私たちは今できることを積み上げていかなければなりません。


いろいろある改善策の中で効果が高いのは、毎日必ずやらなければならない作業の効率化です。


  • 車両の日常点検
  • 業務日報の作成
  • ドライバーの健康管理・アルコールチェック
  • 乗務前後の点呼

上記のような毎日の作業。

もし、まとめて実行・管理できるツールが自社にあれば便利ではないでしょうか。

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【出典】
自動運転車両の呼称|国土交通省(参照2024-06-25)
自動運転のレベル分けについて|国土交通省(参照2024-06-25)
自動運転の実現に向けた動向について|国土交通省(参照2024-06-25)
事業者間の遠隔点呼の先行実施要領について|公益社団法人全日本トラック協会(参照2024-06-25)
自動運転車の世界市場を調査|富士経済グループ(参照2024-06-25)
自動運転とは?(2024年版)レベル別の開発状況・業界動向まとめ|自動運転ラボ(参照2024-06-25)
自動運転レベルとは?定義や実用化状況は?(2024年最新版)|自動運転ラボ(参照2024-06-25)
手放し運転(ハンズオフ)が可能な車種一覧(2024年最新版)|自動運転ラボ(参照2024-06-25)
自動運転車の市場調査・レポート一覧(2024年最新版)|自動運転ラボ(参照2024-06-25)
人手不足に終止符!?物流業界歓迎の「自動運転レベル4」解禁へ|自動運転ラボ(参照2024-06-25)
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