このページでは、下記の自動点呼に関する情報をご紹介いたします。
自動点呼とは、通常では運行管理者が対面などで、ドライバーの健康状態や酒気帯びの確認、運航報告などを行う、点呼をAI・ロボット・ICT機器などを活用して自動化した点呼方法のことです。通常では運行管理者が対面などで、ドライバーの健康状態や酒気帯びの確認、運行状況の報告などを行います。
運行管理者の代わりにAIやロボット、ICT機器が点呼業務を代わりに行うため、業務負担の軽減や労働時間の削減、人的ミスの防止における安全面の向上などが期待できます。なお、自動点呼を行う際には国土交通省の認定機器を取り入れ、要件を遵守したうえで実施しなくてはなりません。
自動点呼は主に「業務前自動点呼」と「業務後自動点呼」の2種類に分けられます。
業務前自動点呼は、業務の開始前に点呼における確認や指示の一部またはすべてをAIやロボットなどが代わりに行う点呼を指します。
業務後自動点呼は業務が終了してから、グループ会社や他事業者の営業所間と車庫間など離れた場所で実施する点呼方法になります。
業務後自動点呼については2023年4月から実際の業務に取り入れられるようになりました。運行管理者は点呼に立ち会わなくても良いですが、万が一の事態に備えて常に対面点呼などが行える体制を整えておく必要があります。
自動点呼以外にもさまざまな点呼方法があります。
対面点呼は一般的な点呼方法で、営業所や車庫内の決められた場所で直接対面しながら点呼を行います。
運送で遠方にいるドライバーは対面点呼が行えないため、電話点呼や遠隔点呼、IT点呼などが活用されます。
電話点呼は宿泊を伴う運行業務の際に、電話や業務無線を活用して運行管理者とドライバーが直接やり取りをしながら行う点呼方法です。
遠隔点呼は一定の基準を満たした機器・システムを活用して、営業所間や車庫間、グループ会社や他事業者の営業所間と車庫間など離れた場所で実施する点呼方法になります。
IT点呼はカメラ付PCやスマホなどのICT機器を活用する点呼方法であり、国土交通省から認定された点呼機器を活用すれば、運行管理者とドライバーが非対面であっても行えます。
業務後自動点呼とは、従来の対面点呼と同等の確実性を担保しつつ点呼支援機器(ロボット等)にドライバーの乗務後に実施される業務後点呼を代替させる制度です。2022年(令和4年)12月20日発表の国土交通省・報道発表資料によると、予定通り2023年(令和5年)1月よりトラック運送事業者は業務後自動点呼を実施できるようになりました。
2023年(令和5年)4月1日に、2022年から実施されてきた乗務後自動点呼実施要領(自動点呼の要件を明記した実施要領)が廃止され、「新・点呼告示278号」へと統合されました。そして「貨物自動車運送事業輸送安全規則の解釈及び運用について」(以下、点呼の解釈文書)においては、IT点呼や遠隔地IT点呼に加え、遠隔点呼や業務後自動点呼が加わりました。
業務後自動点呼には3つの要件があります。
1
機器システムの要件
2
施設環境要件
3
実施時の遵守事項
機器要件を満たした機器は、「業務後自動点呼認定機器」として国土交通省のWebサイトに掲載されます。
業務後自動点呼を導入する道路運送事業者は、以下の2点が可能か確認しましょう。
業務後自動点呼に使用する機器の要件は、主に「機能」と「体制」の2つがあります。
業務後自動点呼に使用する機器には以下の機能を備えること
業務後点呼に必要な事項の確認・判断・記録ができること
運転者ごとの点呼実施予定、運行管理者の氏名入力、実施状況・実施結果が確認できること
生体認証機能(顔認証、静脈認証、虹彩認証等)を持ち、生体認証が正常に行われた場合のみ、業務後自動点呼が開始できること
生体認証が正常に行われた場合のみ、アルコール検知器によるアルコールチェックができること
アルコールチェックの結果、測定時の運転者の様子を静止画又は動画で自動的に記録・保存できること
酒気帯びが検知された場合、運行管理者等に警報や通知ができること。また、この場合は点呼を完了できない仕様であること
運転者が自動車、道路及び運行状況や交替運転者への連絡等について、口頭で報告した内容を電磁的方法で記録・確認できること
運行管理者が運転者に伝える内容を、運転者ごとに画面表示や音声等で伝達できること
必要な確認・判断・記録が正常に行われない場合や、機器が故障している場合、点呼が完了できない仕様であること
運転者ごとに業務後自動点呼の予定が設定でき、予定時刻から一定時間を経過しても点呼が完了しない場合、警報や通知ができること
自動点呼機器の故障が発生した場合、故障発生日、時刻及び故障内容を電磁的方法により記録し、その記録を1年間保持できること
電磁的方法により記録された点呼結果及び自動点呼機器の故障記録の修正ができないものであること、又は修正をした場合に修正前の情報が残り消去できないこと
電磁的に記録された点呼結果及び自動点呼機器の故障記録を保存された内部形式のまま、大量一括にCSV形式の電磁的記録として出力できること
運転者ごとに、次に掲げる点呼結果を電磁的方法で記録、1年間保存できること
①業務後自動点呼に責任を負う運行管理者の氏名
②業務後自動点呼を受けた運転者等の氏名
③業務後自動点呼を受けた運転者等が従事した運行の業務に係る事業用自動車の自動車登録番号又は当該事業用自動車を識別できる記号、番号等
④業務後自動点呼の実施日時
⑤点呼の方法
⑥運転者にあっては、業務後自動点呼を受けた運転者のアルコール検知器による測定結果及び酒気帯びの有無
⑦運転者にあっては、業務後自動点呼を受けた運転者のアルコール検知器の使用に係る生体認証符号等による識別時及びアルコール検知器による測定時の、当該運転者の顔が明瞭に確認できる静止画又は動画
⑧運転者等が業務後自動点呼を受けている状況が明瞭に確認できる静止画又は動画
⑨運転者等が従事した運行の業務に係る事業用自動車、道路及び運行の状況
⑩交替する運転者等に対する通告
⑪運転者等が従事する運行の業務に係る事業用自動車内、待合所、宿泊施設その他これらに類する場所において業務後自動点呼を行う場合にあっては、運転者等が点呼を受けた場所
⑫その他必要な事項
機器メーカーは、以下の運営体制を整えること
1
事業者向けに機器の取扱説明書など資料の準備
2
機器の修理体制
3
不具合情報の収集と情報に基づき機器を改善する体制
4
機器類の品質管理体制
施設環境要件とは、点呼を実施する場所に関する条件です。
あらかじめ事業者が定めた場所以外で業務後自動点呼が行われることを防止するため、ビデオカメラその他の撮影機器により、点呼時に運転者の全身の様子を運行管理者などが常時又は業務後自動点呼実施後に明瞭に確認できることとされています。
業務後自動点呼を運用するうえで遵守すべき事項は以下のとおりです。
業務後自動点呼の運用に必要な事項を運行管理規程に記載し、運転者・運行管理者・その他関係者に周知すること
業務後自動点呼機器の使用方法、故障時の対応などを運転者・運行管理者・その他関係者に教育・指導すること
機器の持出し防止措置を取ること
適切に使用・管理及び保守をして自動点呼機器が正常に作動する状態を保持すること
点呼の実施予定・結果を適宜確認し、点呼の未実施を防ぐこと
点呼予定時刻から一定時間を超えても点呼が完了しない場合、適切な措置が講じられる体制を整えること
運転者が携行品を返却したことを確実に確認できる体制をつくること
非常時に緊急事項を速やかに報告するよう指導すること
運転者の酒気帯び検知時に、対面で確認できる適切な措置体制を整えること
業務後自動点呼実施が困難な場合、対面又は実施が認められている点呼が行える体制を整えること
生体情報など、個人情報取り扱いに対する運転者の同意を得ること
あらかじめ事業者が定めた場所で業務後自動点呼を受けていることを、点呼の実施中又は終了後に静止画又は動画により確認すること
業務後自動点呼は以下の4ステップで導入できます。
導入拠点を決める
環境要件や遵守事項を守りながら業務を遂行できそうな拠点から始めましょう。
緊急時の人員確保、教育体制を事前に立てておくとスムーズな運用ができます。
自動点呼認定機器を探す
国土交通省「認定を受けた自動点呼機器一覧」から自拠点の業務に合ったサービスを探しましょう。
10日前までに届出
業務後自動点呼実施予定日の原則10日前までに、実施営業所を管轄する運輸支局長などに所定の書類を提出します。
ご利用開始
届出書を提出した営業所にて、業務後自動点呼が利用できます。
ここからは、自動点呼を導入するメリット・デメリットについて解説します。
自動点呼を導入するメリットには以下のようなものがあります。
自動点呼を「運行管理者の点呼業務を補助するもの」と考えるとメリットは多く、今後の普及に期待が持てます。
一方で、自動点呼導入によるデメリットには以下のようなものがあります。
自動点呼は「補助レベル」ではメリットがありますが、「運行管理者の業務を代行するもの」と考えるとまだまだ不十分で、活用は難しいとする意見が多く、制度の変更を含めたさらなる改良が必要といえます。
また、認定機器の導入には費用がかかります。高度な機器なため、導入・運用費は高額になりやすく、導入に慎重な姿勢の企業も多いです。
全日本トラック協会の会員事業者は、「令和7年度 自動点呼機器・DX導入促進助成事業について」に基づき、自動点呼の導入時に助成金が受けられます。
自動点呼の導入によりICTを活用した運行管理業務の高度化、運行管理における安全性の向上、労働環境の改善、人手不足解消につなげるのが目的です。
業務前自動点呼とは、業務前に実施する点呼において、確認や指示、判断、記録の一部またはすべてを、国が定める要件をクリアした自動点呼機器に代替した点呼です。
運送事業者は安全な運送とドライバーを守る目的で、業務を始める前と終わったときに点呼業務が義務付けられています(貨物自動車運送事業輸送安全規則の第7条)。
業務前自動点呼は様々な課題から検討されてきていました。2023年から実証実験がスタートし、2024年5月からは先行実施事業も始まり、そして2025年4月30日に改正点呼告示が公布・施行され、8月から認証機器の情報が公開されたことで、本格的に業務前自動点呼が始動いたしました。
※先行実施の新規受付は終了しています。
業務前自動点呼の先行実施は2024年5月から開始され、2024年12月末までに申請した事業者を対象に行われました。先行実施を行うためには、業務前自動点呼機器や点呼機器を設置する施設、社内体制に関する要件を満たす必要があります。
また、先行実施を開始してからも定期的に国土交通省へ以下の項目を報告することになります。
業務前自動点呼の実証実験は、以下の流れで2段階で実施されています。
また、実証実験の評価基準は以下のとおりで、事項を事業者にヒアリングし、確実性を検証します。
国は運送業界での点呼の完全自動化を目指しており、業務前・業務後自動点呼において、点呼場所が従来の営業所や車庫に限らず、事業用自動車内、待合所、宿泊施設など拡張されることで、「いつでも、どこでも」点呼が可能になりつつあります。
点呼の完全自動化が実現すれば運行管理者の業務負担はさらに軽減され、さらにドライバーは点呼の待ち時間もなくなることから、両方の労働時間短縮が期待されます。ただし、運用を進めていく中で、「運行管理者はドライバーの疲労感・ストレスの兆候といった微妙な変化を直接対面で見ることができない」「ドライバーは血圧測定によって点呼時間が増加した」など課題も見えてきました。業務前・業務後の両方に対応可能な自動点呼の実現に向けて、導入時への注意点や手順などをしっかり把握して安全性と効率性が両立した自動点呼を目指していきましょう。
2025年4月30日より、国土交通省から「対面による点呼と同等の効果を有するものとして国土交通大臣が定める方法を定める告示の一部を改正する告示」が公布・施行されました。この改正点呼告示をきっかけに、運送業における業務前自動点呼が正式に解禁され、ヒューマンエラーの防止や業務効率化などが期待されています。しかし、その一方で「どんな機器を選べば良いのか」「実施するにはどんな要件を満たさないといけないのか」などの疑問を抱えている企業もあるでしょう。そこでこの記事では、業務前自動点呼の概要から要件、手順、認定機器まで詳しく解説します。
人員不足が慢性化している運送業界。ドライバー不足に目が行きがちですが、ドライバーの健康や日常の業務を管理する運行管理者不足も深刻です。この現状を重く見た国土交通省が、事業用自動車総合安全プラン2025において、点呼支援機器を使った自動点呼の実現に着手したことから、ロボットを使った無人点呼システム(通称ロボット点呼)に注目が集まっています。
国土交通省は2023年(令和5)年1月から、トラックなどの自動車運送事業者に義務付けられている点呼を自動化する目的で機器認定制度を創設し、業務後自動点呼の運用をスタートさせました。自動点呼は、遠隔点呼、運行指示者一元化などと一緒に「運行管理高度化検討会」で検討されている施策の1つです。トラックなどの自動車運送事業者に義務付けられている点呼を自動化する目的で、すでに機器認定制度が創設されています。
2023年1月より、自動車運送事業者は業務後自動点呼を実施できるようになりました。乗務を終了したドライバーに対する点呼を自動化することで、運行管理の高度化はもとよりドライバーや運行管理者の働き方改革につながるとして期待されています。業務後自動点呼の導入にあたっては、自動で点呼を行うための点呼機器に関する要件や認定制度について知ることが大切です。そこで弊社テレニシは、2023年2月13日に業務後自動点呼に関するウェビナーを開催しました。
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